乙訓食協ニュース第108号(令和3年1月号)

目次

新年のご挨拶

明けましておめでとうございます

佐藤乙訓保健所長
佐藤乙訓保健所長

 乙訓食品衛生協会会員の皆様、あけましておめでとうございます。

 皆様方には、日ごろから保健所の健康・衛生行政の推進に格別のご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 昨年、創立40周年と言う記念すべき節目の年を迎えられ、次なる50周年に向けて着実に歩みを進められておられます貴協会の今後のさらなるご発展を心からお祈りしております。

 さて、昨年1月に、国内で新型コロナウィルス感染症が発生し、現在でも、予断を許さない状況ですが、医療関係者の尽力により、診断や治療に関する知見が蓄積されつつあり、有効なワクチンの実用化に対する期待も高まっています。

 京都府といたしましても、感染拡大防止と社会経済活動を両立するため、withコロナ時代の新しいライフスタイルの定着を進めるとともに、様々な施策展開を行っているところです。会員の皆様には、引き続きの感染防止対策にご協力いただきますようお願い申し上げます。

 また2018年の食品衛生法改正により導入されることになったHACCPによる衛生管理がいよいよ今年6月に、原則、食品を扱う全事業者に対し完全義務化されます。HACCPは、国際的に認められた衛生管理の仕組みであり、問題のある食品の出荷の未然防止や、その原因究明が容易になると、府民に提供される食品の安全性の向上のために有効な手法と考えております。

 引き続き、保健所におきましても、貴協会と連携し、多種多様な講習会の開催や巡回指導等の取り組みを進めて参りますのでご協力をお願いします。

 今後も貴協会の取り組みにより、食品衛生の向上及び感染症対策を図る事は、府民の皆様が安全で健康的な生活を送る上で極めて重要であり、貴教会の果たすべき役割はさらに大きくなるものと期待しております。

 結びにあたり乙訓食品衛生協会のますますのご発展と会員の皆様方のご多幸をお祈りいたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

乙訓保険所長 佐藤礼子

あけましておめでとうございます

小西乙訓衛生協会長
小西乙訓衛生協会長

 2021年は皆様にとってどんな年になるのでしょう。 本年の干支は「辛丑(かのとうし)」で「丑」と言う漢字は生命エネルギーが蓄積され、今にも弾けそうになっている状態を表しているそうですが、「辛」と言う漢字は、刺青をする針を表した象形文字で身体的な苦痛を表す言葉に当てられ、ツライ、カライ、ヒドイなどの意味を持つようです。

 これらを考え合わせると「辛」は思い悩みと衰退や痛みを伴う幕引きを意味すると言われます。

 つまり、衰退や痛みが大きいほど命の初動が大きくなり、芽吹きが大きければその分、激烈にかれるものがある。

 このように辛いことが多いだけ、大きな希望が芽生える年になることを指し示しているわけです。

 2020年は新型コロナウィルス・パンデミックによって世界中が多くの困難に見舞われました。協会員の皆様におかれましても甚大なダメージと多くのご心労がおありかとご推察申し上げます。

 本年はぜひとも皆でコロナを克服し、その中から数々のイノベーションが生まれ、希望に満ちた年になるよう強く祈願するところです。

 さて、本協会は、昨秋に皆様のご協力のもと無事40周年記念式典を成功裡に終えました。 COVID-19感染拡大で開催が危ぶまれた中において、最善の準備と細心の運営マニュアル作成をし、状況を常に見据えながら最大限の努力をし予定日を迎え、開催実行の決断に至ったと言う経緯でした。

 幸いにも感染者やクラスターの発生は起こらず、ぶれない状況判断による成果だったと思います。 そして現状を的確に判断し常に取りやめる勇気を持ちながら前に進む厳しさを学びました。

 皆様の御生業においても、単に「コロナどうする?」ではなく課題を整理し「打つべき手」を明確に目標設定し、確実な取り組みにより、この困難を克服されますよう祈念いたします。

また、いよいよ本年6月1日より実施される、「HACCPに沿った衛生管理」の義務化・記録簿作成について引き続きHOW TO等のバックアップをしていきますのでぜひともご相談ください。

 最後になりましたが昔から人類の敵は飢餓、戦争と疫病と言われていましたが、科学が進んだと思われていた現代に、突然のようにこのCOVID-19が現れて瞬く間に世界が大混乱に陥るとは考えてもみませんでした。

 当協会は歴史に残るこの困難を、会員の皆様とともに様々な変化に対応しつつ御生業に必要な支援を模索しながら乗り越えていきたいと思っています。若輩者の私1人では甚だ微力ではありますが、皆様と共に活動できる喜びを精一杯表現しながら精進を重ね、当協会をさらに発展させてまいる所存です。

 今後とも皆様のお力添えを重ねてお願いしつつ、皆様方のますますのご発展、ご繁栄とご健勝をご祈念申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

乙訓食品衛生協会会長 小西章

新型コロナウイルス感染症対策について

 いわゆる「飲み会」における集団感染事例が発生しており、次のような提言がされています。お店や事業所でよりよい対応ができるよう、ご確認ください。

いわゆる「飲み会」における集団感染事例について

 国立感染症研究所のホームページにおいて、クラスター対策班として実施した実地疫学調査のうち具体的な知見等につながる情報が得られた6事例をピックアップし、暴露状況に関する情報を記述。それぞれの事例ごとに原因と教訓についてまとめられています。

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 皆さんのお店で似たような状況になっていないか、ぜひともご一読いただければと思います。

 なお、従業員はマスクを着用していたにも関わらずマスクを着用していない客と会話をたくさんしていた従業員や、客と同じテーブル等に着席して長時間滞在・飲酒した等密接な関わりをした従業員(マスク着用状況不明)に感染が認められたため、マスクを着用していても、十分な距離を保てない状況下でマスクを着用していない客と会話など密接な関わりをした場合、完全に感染を防ぐことができない可能性があるとされています。

提言

<一般的な感染対策>

マスク着用、手指衛生管理、従業員の健康管理、身体的距離の確保、店内のこまめな換気などを実施した上で、以下にも注意する。

<客>
  • 体調不良者はイベント・宴会に参加しない
  • 感染源になりうるリスクを極力おさえるため、日頃から感染機会(3密)を避ける、正しいマスク着用・手指消毒を心がける
  • 回し飲み(グラス等飲用に用いる容器の共用)をしない
  • 別グループへの不要な接触を避ける
<従業員>
  • 密集しないような店内レイアウト・座席配置の工夫(特に宴会・イベント時)
  • 席移動の制限を設ける

年末年始における忘年会・新年会・成人式等及び帰省の留意事項について

 内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室から、感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫について、次のとおり提言されています。

提言

<利用者>
  • 飲酒をするのであれば、①少人数・短時間で、②なるべく普段一緒にいる人と、③深酒・はしご酒などはひかえ、適度な酒量で
  • 箸やコップは使い回さず、一人一人で
  • 座の配置は斜め向かいに(正面や真横はなるべく避ける)
  • 食べるときだけマスクを外し、会話の時はマスク着用
<お店>
  • 換気が適切になされているなどの工夫をしている、ガイドラインを遵守したお店で
  • 利用者に前述の留意事項の遵守や、接触確認アプリ(COCOA)のダウンロードを働きかける

※飲酒の場面も含め、すべての場面でこれからも引き続き守ってほしいこと

  • 基本はマスク着用や三蜜回避。室内では換気を良くする。
  • 集まりは、少人数・短時間にして
  • 大声を出さず会話はできるだけ静かに
  • 共用施設の清掃・消毒、手洗い・アルコール消毒の徹底を
スクロールできます
新型コロナウイルス感染症
(COVID-19)
指定感染症
(2類感染相当)
感染者の飛沫(咳・唾)、
呼気及びそれらの汚染物
飛沫感染、エアロゾル感染、
接触感染
5〜6日
(長い場合2週間程度)
全年齢層
(大人が多い)
発熱、咳(空咳)、味覚・嗅覚障害、
不顕性感染、高齢者で重篤化
対症療法
症状に応じ投薬
無(開発中)
インフルエンザ5類定点把握感染症感染者の飛沫(咳・唾)
およびそれらの汚染物
飛沫感染
接触感染
1〜3日全年齢層
(子どもが多い)
高熱(38℃以上)、倦怠感、
関節痛・筋肉痛
抗インフルエンザウイルス剤
ノロウイルス感染症5類定点把握感染症
(感染性胃腸炎)※
感染者の便、嘔吐物
およびそれらの汚染物
接触感染、飛沫感染、
塵埃感染
1〜2日全年齢層
(子どもが多い)
嘔吐・嘔気、下痢、
発熱(主に38℃以下)、不顕性感染
対症療法無(開発中)
各ウイルスによる感染症まとめ

※ウイルスや細菌を原因とする嘔吐、下痢などの胃腸炎症状を主症状とする感染症。ノロウイルス感染症を含む

感染リスクが高まる『5つの場面』

『飲食を伴う懇親会など』『大人数や長時間に及ぶ飲食』『マスクなしでの会話』『狭い空間での共同生活』『居場所の切り替わり』
内閣官房コロナウイルス感染症対策推進室資料より

店舗紹介リレー

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40周年記念式典開催

 令和2年10月13日(火)コロナ禍の中、40周年記念式典の開催を危ぶむ声もありましたが、新型コロナ感染症ガイドラインに沿って、アルコール消毒・会場の換気・マスクの着用・ソーシャルディスタンス・体温測定等会員の方々に協力をいただきながら、万全の体制を整えて開催いたしました。

 設立8年目の青年部の方も大勢参加いただき、次の世代に繋げることができる式典になったように思います。

 次は50周年・・・コロナも終息され平穏な中での開催を祈りたいと思います。

(公社)京都府食品衛生協会 第37回食品衛生大会開催されました

 令和2年11月11日(水)午後1時30分からウエスティン都ホテル京都でコロナ禍の中、ソーシャルディスタンスを取り、アルコール消毒、マスク、体温測定を行いながら(公社)京都府食品衛生協会・第37回食品衛生大会を開催しました。

 乙訓からは受賞者全員参加し、出席者は総勢70名ほどの大会となりました。

 受賞者を代表して長岡京市「喜久春」の西山喜久治様が謝辞を述べられました。

 当日、菓業食品新聞の記者の方が取材に来られ、菓業新聞に掲載いただきました。

表彰者区分屋号お名前
(公社)日本食品衛生協会理事長食品衛生功労者小川食品工業(株)小川 修司
感謝状(有)中川乳業小西 章
京都府知事食品衛生功労者喜久春西山 喜久治
食品衛生優良施設永和永島 清源
(公社)京都府食品衛生協会食品衛生功労者山下豆腐店佐々木 潔
プチ・ラパン友田 成生
食品衛生優良施設京・洛西 ぶへい田中 邦彰
Books cafe Wander Land長谷川 みゆき 
中国家常菜 春来森川 雅浩
乙訓食品衛生協会 受賞者一覧
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